架空のトラブルで因縁をつけ、解決金名目で現金1750万円をダマし取ったとして、徳島県警と警視庁の合同捜査本部は4日、
半グレ集団「マンフット」の柳生圭一朗(23)、舩木一貴(24=ともに無職)、アルバイトの高垣政宗(20)ら3被告(いずれも詐欺未遂罪等で公判中)を詐欺などの疑いで再逮捕した。
今年4月、柳生被告は大阪から舩木被告と高垣被告を呼び寄せ、埼玉県の70代男性に弁護士を装って電話をし、「民事訴訟を取り下げるには和解金が必要」と虚偽の話を持ちかけ、750万円を詐取。
埼玉県の60代の女性には警察官を装い、「あなたの携帯電話がウイルスに感染し、関係者に損失を与えている。被害届を取り下げるには費用が必要です」と嘘を言って1000万円をダマし取った。
「東京都中野区のアパートを送り先に指定し、舩木と高垣が受け取っていた。
別の徳島県内の50代の女性がダマされたフリをして、現金を受け取りに来た2人を捜査員が逮捕し、その供述から柳生の関与が明らかになった」(捜査事情通)
大阪出身の舩木被告と高垣被告は2017~18年にかけ、監禁、恐喝などで264人(総額2191万円)が被害に遭い、従業員55人が逮捕された
「ぼったくりガールズバー」を経営していた大阪・ミナミの半グレ集団「アビスグループ」(15年設立)の元メンバー。
「マンフット」はそのアビスから派生した。徳島出身の柳生被告は今年、東京に進出。大阪出身の別のマンフットのメンバー2人と東京の半グレ集団のリーダーら3人とグループを組み、
暴力団の名前を出し、赤坂や六本木の飲食店で嫌がらせ行為を続けていた。
「リーダーらメンバーの一部は1月に六本木でガールズバー店長の顔に唾を吐き、『誰の許可取っとるんじゃ』とイチャモンをつけ、
店長や女性従業員の名前を聞き出して写真を撮り、『顔と名前を覚えたからな』と脅していた。2月には6人で赤坂の飲食店従業員に『おまえ、何見とんじゃ、ボケ』と難癖をつけ、殴る蹴るの暴行を加えた。
今年に入ってから関西弁の半グレ集団が我がもの顔で夜の街を闊歩し、みかじめ料を要求されたという被害が相次いだ」(別の捜査事情通)
大阪では今年8月までに、半グレとみられるメンバーが100人以上摘発されている。シャバに出てきた連中がまた離合集散を繰り返し、あちこちで暴れ回るかもしれない。
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2019年09月11日 09時26分 日刊ゲンダイDIGITAL